2022/10/27
子どもに宿題をさせる?考えない習慣を作り出す宿題をさせないという選択でわかったこと。
突然ですが、宿題やらせていますか?
親子で宿題バトルを今日も繰り広げてますか?
その宿題、本当にお子さんのためになっていますか??
「宿題なんて、さっさとちゃっちゃと終わらせるもんでしょ。」
「宿題はするものでしょ。」
と子どもに宿題をさせることになんの疑いも持っていなかった私が、「宿題をさせない」という選択をしてわかったことをお伝えします。
宿題をさせない、という選択でわかったこと。
1.親子バトルがないから子どもも自分もストレスがない
「宿題やったの?!」
「やることやってから遊びなさいっ!!」
毎日毎日繰り広げられる、宿題親子バトル。これがない生活を想像したことがありますか?
楽ですよ〜。
ちっとも宿題をしない子どもにイライライラ、わからないところを教えてあげるつもりがいつのまにかケンカのようになっている・・・
宿題に関するあるあるが全てなくなります。
初めは兎にも角にも
子どもの頭(思考力)を守るため
だった(当時は一生懸命過ぎましたね。次男を育てている今はここまで切羽詰まった状況に自分自身を追い込んでいません。)子どもに宿題をさせない、という選択でしたが、このイライラしない効果の方が私には大きかったです。
もちろん、子どもにとってもストレスは激減。
当たり前です。
お母さんからの命令や暴言(!)がなくなります。
自由に遊んだりやりたいことを楽しむ時間が増えます。
ボーッとしたり、ゴロゴロしたり、リラックスして学校でのストレスをリセットする時間が持てます。
(刺激に弱い長男は日々のリセットでも足りないぐらいでしたけどね。)
ちょっとしたことでキレたり、親への反抗も強くなっていた当時小4の終わりだった長男が
- 穏やかになった
- 次男の読み聞かせの時に「自分も」、と私の膝の上に乗るなど甘えるようになった
- 子分でしかなかった小さい子達との接し方に思いやりが加わる
・・・
これらの変化が1週間で現れました。
宿題だけじゃないんですけどね。
私が「やらせてきた」ことを止めたら、本来の長男がやっと出てこれたんです。
低学年までの子どもさんで余分なことをさせていなければいないほど、この効果は早く現れます。
計算ドリル・漢字ドリル・音読といった当時出されていた宿題の内容自体、「考えられない頭」にするお粗末なもので問題ですが、
その宿題をやらせるために毎日毎日、子どもの存在を否定するような
命令口調
や
表現
が続けば、そりゃ子どもの性格も変わりますよね。
2.じっくり粘る、思考の忍耐力がついた
小学生時代を思い出してみてください。
宿題大好きでしたか?
私は、面倒だけどやるもんだ、と刷り込まれていましたし、キッチリ綺麗な字で書き続けると無心になれて、おまけに出来上がったノートは美しくそれを眺めてはウットリしていました。
小・中学校はそれでも学校の勉強はまぁいけました。
ですが、高校になるとちょっと考えることが必要な問題はお手上げ。
・・・
これ、どういうことかわかりますか?
- 書き続けていると無心⇒考えていない状態が続いている
- 出来上がったものを眺めてウットリ⇒どうでもいい作業と結果に価値を置いている
見事マニュアル大好き、サッサとこなすことに価値を置く、「できるだけ人間」になりました。
良質の算数文章問題、通称どんぐり問題を見ていただくとわかると思うんですが、どんぐり問題はそんな風にサッサ・チャッチャと簡単に解けるような問題ばかりではありません。
宿題をこなすのとは正反対の
じっくり・ゆっくり・丁寧に
粘る力が要求されます。
それはそれ、これはこれ、いいとこどりでどっちもできるでしょ!
とかって思ってます??
できませんよ。
私も都合よくそんな風に思っていたこともありました。
単純計算・漢字書き取りの反復の恐ろしさを知りませんね?
どんぐり倶楽部では子どもの負荷を体験するために12歳⇒1倍・・・1歳⇒12倍の量にして、子どもにやらせていることを親もしてみることをおススメしているんですけどね、
私、小4-6の宿題は倍量にしなくてもアウト、でしたから。
ちょーーーーーーーイライラしますよ。
緩急どちらも余裕でできちゃうのはスーパーキッズだけ。
1000人に一人、とかそんな程度。
あなたのお子さんが明らかにスーパーキッズなら、もう何も言いません。
宿題をやめたからすぐに粘って考えられるようになるか?
これもそうは問屋が卸しません。(表現古いかな?)
考えずにテキトーにこなしてきた癖はそんなに簡単には抜けません。
毎日必死でした。
宿題だけでなく、学習内容の見直しから声掛け、所作などの日常生活にどんぐり問題の取り組み・・・ありとあらゆることを見直して、セットしては崩れ、セットしては崩れ、上手くいったかな?と気を抜くとすぐに崩れ・・・
小4後半での生活・学習両方面のリセットは、
ちょーーーーーーーーーーーーーーーーー大変です!
遅いスタートでしたが、粘って粘って、長男にとってラスボス的な存在だった?時計問題(4mx21)も答えにたどり着きました。
(ゆっくり・丁寧がもうちょっと欲しいところですが・・・当時は頭の中のヒラメキが外へこぼれてしまわないように、急いで書き写していた、という感じでした。)
中学生になった今は、フツーの問題集ではつまらないので最高水準特進問題集 数学1年 ([新学習指導要領対応])というのを書店で見つけ、暇つぶしにたまーーーにやっています。
楽しいんだそうです。
・・・母は中を見ただけでアレルギー反応が出るのですぐに閉じます・・・
3.お友達や親子で過ごす楽しい時間が増える
宿題に充てていた時間をお友達と遊んだり、家族でおしゃべりを楽しんだり、ボードゲームをしたり・・・
そんな楽しい時間が増えます。
子どもは楽しいのはもちろん、親も楽しいです。
言うことを聞かない子どもに言い聞かせるのって、すごいエネルギー使ってたんだなぁ、って思います。
思考力養成は週に1・2回のどんぐり問題だけ。
時間にして30分から1時間あるかないか。
それもおやつを準備して、のんびり親子でお絵かきをするだけ。
長男の時は必死だったので、のんびりしているつもりでも顔が引きつっていた(笑)かもしれませんが、現役どんぐらーの次男はゆるいもんです。
宿題のないこっちのほうが断然ラク、です。
4.子どもが学校でどんな学習をしているかわかる
毎日毎日宿題をやるためにノートを開き、漢字・計算ドリルや教科書を見ていると、今授業でどの単元をやっているのか?がわかるのはもちろん、
- 単元の進むスピード
- 先生の教え方
- 子どもの理解度
などもわかってきます。
そして宿題だけでなく、どれだけ授業内で同じことを繰り返しているかがわかります。
単純な計算だけではないです。数字を入れ替えただけの大量の文章問題のプリントがランドセルやノートの間から出てきます。
授業でさえも、同じことを徹底的に繰り返していますから、先ほどのスーパーキッズでない限り、自然体験が乏しく、超便利で日常的に工夫できない(頭を使う機会がない)環境で育っている今の子は、学校だけで簡単に思考停止になります。
プラス宿題も?
そんな余裕は長男にはありませんでした。
5.イマドキの小学生の大変さがわかる
「宿題なし!出さなくていい!!」
で済めばいいのですが、長男のクラスは
宿題係
という係りがいて、クラスすべての児童が宿題を提出したか?提出範囲は正しいか?をチェックしてから担任に提出、というなんとも不思議な係りがありました。しかも、宿題を忘れると昼休み前にクラスメートの前に出て、
「ご迷惑をおかけしました。すみませんでした。」
と謝らせる、という意味不明な儀式や、忘れれば指定の範囲×忘れた日数分、間違えやお直しは2行余分に書いてくる、それでも直っていなければ倍々で増える、連帯責任で同じグループのポイントが減らされ、ある一定のポイントになると掃除などをしなければならない・・・というような、
宿題って、勉強って、
罰ゲームでしたっけ??
というような摩訶不思議な指導が日常的にあった学校だったので、体面を一応保つため、というよりも、子どもがクラスメートや担任から理不尽な扱いを受けないようにするために、我が家では宿題マシーンが導入されていました。
(ちなみに担任には親が宿題をやることを承諾してもらっていました。)
ノートの取り方一つとっても、ココに縦線を引け、ココにページ番号を書け、ココに問題番号を書け、分数の計算は方眼ノートの二マスを使い、定規を使って括線(かっせん。分数の分母と分子の間に引く線。)を引け・・・
などなど、くだらない様々な学年ルールが存在していることもわかります。
はぁ・・・
頑張ってるね、小学生・・・
っていう気持ちになりますよ。
子どもが抱えているストレスをわかってあげよう、そういう態度は子どもも敏感に感じ取ります。
「いろいろ大変だねぇ。」
そんな声掛けをキッカケに、クラスや担任についての様々な話しが聞けることもあります。
子どもに学校のことを話させるのではなく、話せるような雰囲気づくりが自然にできちゃいます。
おわりに
学校の勉強に困っていなかったうちの子に出されていた宿題は「無駄だなぁ。」「これぐらいチャチャッと片づけちゃえば?」ぐらいにしか思っていませんでした。
学校の宿題をやらせず、代わりに自分自身がすることで漢字・計算ドリルの繰り返し・音読などの一般的な学校の宿題の悪影響が身に染みてよくわかりましたし、生活自体も良い方へ変わり楽しくラクに親子共過ごせるようになりました。
家庭学習は必要ですよ。だからどんぐり問題をキチンとやっています。
長男の例は極端に映るかもしれません。ですが、長男の特性として極端なところがあるので、学校の宿題を全面的にしないことがこの子にとって一番よい方法だと考えて「宿題をしない」という選択をしました。
ですから、我が家の宿題に対する向き合い方が全ての家庭に当てはまることではありません。親と子の数だけ方法が違います。実際、次男はどんぐり問題に加え、学校から出された宿題の一部をやっています。
お子さんのその宿題は、何のためにやらせていますか?
宿題ぐらいできなくてどうする!
嫌なことは避けて通る大人になるぞ!
宿題は先生との約束でしょ!
大げさなんだから~。
・・・
そういう人は
コチラで宿題を体験していただいて、⇒割り算100問・漢字の書取
コチラでも読んでいただいて↓
地頭を鍛える学習教室の金森先生のブログから↓
宿題ってホントに先生との約束なの?とか、自分に問うてみてください。
そして、目の前の子どもを観てください。
これをしてみると、もっと我が子の頭の中が観えると思いますよ。