2022/10/27
小学校の算数で本当に大切なものと「準備学習」の取り入れ方
以前の記事、
で、楽しく待つことの大切さをお伝えしました。
なぜ、楽しく待つが可能なのか?
それは、
準備学習
に秘密があります。
『準備学習』『整理学習』という考えを知る
楽しく待つ、と言っても、なぁんにもやらずに子どもがわかるようになるのをただ待っているだけではありません。
そりゃ、神頼みに近いです。(^-^;
準備学習とは?
どんぐり倶楽部の二つの教材、良質の算数文章問題、通称『どんぐり問題』と『これだけ算数・計算編』の仕組みに、【楽しく待つ】を可能にする理由があります。
この記事を読んでいただくのが全てかな、と思うのですが・・・
リンク先へ飛ばないから要点だけ教えて!という方へ、12歳までに「絶対学力」を育てる学習法―すべての教科に役立つ万能の思考力を伸ばすから抜粋しました。
「先行学習」は、知らないことを教えこんで問題を解かせる学習ですが、「準備学習」はいま知っていることを駆使して、工夫して問題を解かせる学習です。~中略~さらに、十分な熟成期間(準備学習)を踏まないで「できる」ようにしてしまうと、浅い理解のまま完成してしまうので、応用もききません。
12歳までに「絶対学力」を育てる学習法―すべての教科に役立つ万能の思考力を伸ばすP.92-98より一部抜粋
どんぐり問題をしているとわかります。
脱線して好きなお絵かきばかりしていた子が、
5本の花が、と問題文にあれば、その数分のお花を描くようになり、
100匹のアリさんを〇で描くようになり、
大きな〇を100個分と見立てて描いたり、
一つ一つ数えていたのが、足し算やかけ算を使うようになり・・・
その子その子のテンポ(ペース)で、体験と知識がリンクして消化したときに、必要であれば『道具』を使うようになります。
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うさぎさんのひとりごとを きいていたかみさまが、うさぎさんのねがいを かなえてあげることにしました。そこで かみさまは うさぎさんに りょうてにもてるだけの おほしさまを あつめるようにいいました。うさぎさんは かたてに 16このおほしさまを もてるそうです。では、うさぎさんが あつめた おほしさまのかずは なんこだったでしょう。
写真は次男のどんぐり問題の取り組みです。
適当に思いつくまま絵を描いていたのが、
- わかりやすく〇をそろえて描くように
- 10コずつのかたまりに分けて、数えやすいように
工夫するようになりました。
もちろん、私は教えていません。
彼の成長の過程です。
これは次男特有のものではなく、子ども達みんなが辿る過程です。
単元のときにできていなくても大丈夫です。
いつかきっとわかる時が来ます。
数日後か数年後か・・・それはわかりませんけどね。(^-^;
- その場しのぎのパターン学習で、単元テストで高得点を取って安心するのか?(でもすぐ忘れる。)
- ゆっくり着実にその子のテンポ(ペース)で納得して前へ進むのを待つか?(でも親はじれったい。)
どちらを選択するのか?ママ次第です。
整理学習とは?
お手伝い、親子や祖父母、ご近所さんとの会話など、日常生活や遊びで得てきた体験的なものを、学校で主に教科書を使って、整理してくれる場所、それが学校です。
例えば、ママがシーツをたたんでいるときに、
「端っこ引っ張って!」
と言っていた細長い布が、
長方形と呼ばれる図形だったり、端っこが『角』と呼ばれる場所だったり・・・
と学校で整理されていくイメージです。
昔は良かった・・・
別にノスタルジックに昔の思い出に浸っているわけではありません。
先ほどのリンク先の記事を読んでいただければわかると思いますが、現代は
- 不便な日常生活も
- 自然たっぷりの中での自由な遊び場と時間も
- 異世代だけでなく、学校外での同世代とのふれあいも
異常に少なくなっています。
(ちょっと簡単なまとめ…1より)
学校で何十人もの児童がいる中、一人ひとりどんな経験が不足していて、何をどこまでわかっていて・・・なんてことを先生が細かく把握することは、現状では不可能でしょう。
だから、家庭で遊びと日常生活を含めた環境を調整し(環境設定と呼びます。)、『どんぐり問題』と必要なら『これだけ算数・計算編』を使った、
準備学習
をママが意識して取り組むことが重要になってきます。
テストの点数が気になるママへ
子どもの算数の「できない」を単元テストの点数だけで判断していませんか?
多くの学校では、新しい単元に入るたびに、これでもかっ!と、その単元だけを繰り返し学習します。
学習というか・・・
プリント・ドリルなどでじゃんじゃん類題に取り組ませ、反復します。
当然家庭学習の宿題も同じ内容です。
単元テストの内容を一度じっくりと見てください。
同じような問題=類題がならんでいませんか?
点数ではなく、一問一問の解いた過程を見てください。
- 時間がなくて、後半空白なら、わからないのではなく、それはお子さんにとって量が多すぎるかもしれません。
- 同じような問題でも、問いかけられ方が変わると手も足もでなければ、言葉から絵図に書き起こす「わかる」、絵図を操作する「考える」体験が足りないかもしれません。
- 字が雑で所々ケアレスミスと呼ばれる、読み飛ばしや単位忘れなどがあれば、時間内に解くというスピードも要求される、テストそのもののへ強い緊張(ストレス)があるのかもしれません。
宝物は「間違い」と呼ばれるモノの中にあります。
テストは子どもの状態を知る判断材料の一つでしかありません。
わからん帳というシステムを知る
テストの間違いもどんぐり問題の間違いも宝物になっちゃう、そんなスーパーアイテムがどんぐり倶楽部にはあります。その名も
これも準備学習のうちの一つです。
やったらやりっ放し、わかっているのかどうかわからないまま次から次へと新しい問題集を買う・・・
そんな負のスパイラルはもう終わりです。
小学生の間はどちらかというと、ママの不安の解消のために存在しているようなノート。
・・・だって、小学校の算数って、そのうちわかる内容だもん・・・
ちなみに小4の算数からつまずいていた小6のお子さんに、わからん帳を作ってもらったことがあります。
当然、小6になるまでどんぐりは知らないので、テストはぜーんぶ捨てちゃっていました。
ですので、教科書のまとめ問題をやってもらい、それをもとにわからん帳を作成しました。
もちろん、わからん帳を作ってからのテストの間違いはすべてそこにチョキチョキと切り貼り。
つまずいている具体的な単元をピックアップし、計画を立てたら3日間で取り組める内容でした。(もっと言うと、3日間のうちの数時間。)
わからん帳、チョー使えます。
ケアレスミスと呼ばれるなかなか直らないミスも、ノートを見返せば、まとめてドーンと本人の目の前に現れるので、効果てきめんです。
我が家の場合は国語にその効果があったかな。
おわりに
ただ、「うちの子、算数そのうちできますように~。(;人;)」だけじゃない、どんぐり理論の
『準備学習』
の秘密をお伝えしました。
その疑問、ごもっともです。
私もそう思ってましたから。
で、自分と子どもで確かめました。
私はどんぐり理論に出会って、人生変わっちゃったし、子育てもラクに楽しくなりました。
今度はあなた自身の頭とココロで確かめてみてください。
一人じゃ心細い方は、たくさんの仲間とこちらでお待ちしています。