2022/10/27
子どものお勉強に対する、イライラ・ぐるぐる不安が消えない理由。+解決策
ママって、なんでこんなに子どものことが心配になるのでしょう。
算数、漢字、テスト・・・お勉強に限りません。
言葉が遅い、ハイハイしない、身長が伸びない、人見知りがひどい・・・成長の色々。
よくマイナスイメージで語られる、
「うちの子、こんなこともできない。」
そんなイライラも不安も、自分の子がかわいいから、大切な守りたい存在だからこそ、出てきちゃう言葉。
我が子の学校のお勉強のつまずきを見て、「また怒っちゃった・・・」と落ち込んでいるママ、不安で押し潰れそうなママへ伝えたいこと。
気が遠くなるほどの人類の歩みを知る
文字(文字体系)は紀元前4000年ごろと言われていますが、記号としての発明はもっともっと前になるでしょう。
象形文字、甲骨文字・・・歴史の教科書で見たことがありませんか?
私たちの祖先(ホモ・サピエンス)が誕生したのが約20万年前。
文字が登場するまで何万年もかかっています。
例えば、小学一年生で習う『ひらがな』。
これも、今の形になるまで何千年もかけて変化してきました。
それをたった数カ月で学校で習ってしまうんです。
数字の『0』の概念なんて、ハッキリと書物に記されているのを確認できるのが7世紀です。
小学校にあがって、子ども達は人類が何万年もかかって生み出してきたことをたった数年で習うんです。
すんごい負荷がかかってますよね。
で、
大人である私たち親も、同じように教育を受けて今に至るわけです。
自分たちもすごいわ、とか思いませんか?(笑)
面白い動画を見つけました。
10分ほどですが、私たちがどれだけ長い時間をかけて進化の道を辿り、わずかな時間で知識を得て今に至るのか?が感じられると思います。
そりゃ、急に数字の世界に入ったんです。
数の概念がない・・・のも当たり前。
もう一つ、算数を習い始めたばかりの子ども達の気持ちがわかるブログ記事を紹介。
子ども一人ひとり、みーんな違うように、消化するテンポも様々。
「また忘れてる!また間違えてる!!」
とイライラしながら待つよりも、ストンと納得(消化)するその日まで楽しみに待ちませんか?
それでもやっぱり不安が消えない理由
子どもが理解するのに時間がかかる、それはよーくわかった、でもやっぱり消えない不安。
ちゃんと理由があります。
ママである証拠だから
子どもが生まれると、ママの脳は子どもを守るスイッチが入ります。
エストロゲン、オキシトシン、プロラクチン・・・様々なホルモンの作用であることが少しずつ科学的にわかっています。
ややこしいホルモンの作用だけを考えなくても、想像がつきます。
昔々、母親たちは種を残すために、子どもを様々な外敵から守り、育ててきました。
子が傷ついたり、弱くなってしまうことは、自分たちの血が絶えることと直結していたでしょう。
現代は大昔のように、動物や他の集団から容易に命を奪われる、という機会はグンと減りました。
ですが、
「お勉強ができない。」
「ハイハイが遅い。」
などの他の子より劣っている(ように見える)ことから来る不安は、元をたどれば、自分の子が生き残ることを願う母親の本能のようなものだと思うのです。
疲れたら眠くなるように、
お水を飲んでしばらくするとトイレに行きたくなるように、
ママが子どもの心配をしてしまうのは生理的なもの。
「この子の将来どうなっちゃうの??」と、不安のぐるぐるに巻き込まれてしまったら、ちょっと立ち止まって、
「親になったからこそ、敏感になっちゃってるのかもしれないな。」
って、意識してみましょう。
私なんて、結婚とか親になるとか一番遠い星の元に生まれた人だと思い込んできたので、
「我が子が心配でたまらない!?私も親になってたのかっ!!。」
って、ちょっと、いや、かなーりビックリでしたよ。(笑)
子どもが立派に成長したハッキリとしたイメージがないから
バラエティー番組などで、タレントさんが中が見えないボックスに手を入れて、触って中身を当てる、なんていうシーンを見たことはありませんか?
ほとんどの人が中身がわからず怖がっていませんでしたか?
またまた大昔の話しになりますが、暗闇や何もわからないところへ無防備に飛び出すのは、自分の命を捨てるようなもの。
見えない=わからない=視覚イメージできない
って、恐怖を感じることでもあるんです。
それと同じで、特に初めての育児はどれだけ経験談を聞いても、具体的なイメージ(視覚イメージ)がわかないことに加え、自分でも未体験の世界なので、腑に落ちない=頭でわかったつもりでも、深く理解できないんです。
言葉は見えない。だから、実は非常に不安定なのだ。特に、日常的に確認できない、知識としての言葉は実に不安定である。それなのに、知識が力になるとばかりに、言葉を覚えさせ使わせる。とんでもない話である。
映像化できない言葉は、不気味な音と同じである。訳のわからない不気味な音を、強制的に聞かされていたら、誰でも落ち着かなくなる。落ち着かなくなると、耳を閉じて音が聞こえないようにする。生存本能がそうさせるのだ。
これも、環境適応である。レオンくんがご案内します。~誰でもどこでも思考力養成ができます~より■Fun_Fun_Education(文責:どんぐり倶楽部)
多くのママが二人目以降の育児をラクに感じるのは経験して、更に具体的に先を見越す(視覚イメージを変化させる)ことができるからです。
だから、心配になっちゃうのはある意味、仕方がないことなんです。
ママ自身が安心したいからぐるぐる悩んでいるだけ
先ほどの見えないことに対する恐怖感ですが、もちろん個人差があります。
子どもを見ていると、知らないことに対して恐怖心(警戒心)が強い子もいれば、好奇心が強い子もいますね?
どんな子もそばにいる大人に見守ってもらって、うれしいこと、かなしいこと・・・体験を共有してもらって、安心・満足・納得感が得られると余裕が生まれ、自信も育まれます。
安心すると恐怖感でいっぱいだった子も、「ちょっとやってみようかな?」の好奇心が顔を出し始めます。
ぐるぐる不安でいっぱいのあなたは、もしかしたら、大切な人に認めてもらえずに大きくなったのかもしれません。
その大切な人に認められたくて、実はだーれも求めていないけれど、自分が思い込んでいる【良いママ】になろう、【理想の子ども】にさせようと空回りしているのかもしれません。
この子の将来のために、とか、これができなきゃ、とか思っていたことが、実は自分が見ていた小さな勘違いの世界から出てきた思い込みだった、なんてのはよくあることです。
評価基準が自分の外にある人は、そこに合わせることで一時の安心を得ようとします。
でも結局自分や子どもには合っていないから、上手く事が運ばないことが多く、また不安になります。
少なくとも、私はそうでした。
いつもいつも、どうなるかわからない未来の心配と、どうにもならない過去のあれこれを悔やみながら、『今』を生きていました。
気付いたら、私の中にはなーんにも残っていませんでした。
だから、どんぐり理論に出会ったとき、『今』に一生懸命であろう、と決めました。
『今』ばっかりか、というとそうではありません。
大切なのはバランス。自分は不安定である、と知っていること。
過去の自分を慰めたり、受け入れたり、悲しみを味わったり・・・そういう作業が必要な方もいるかもしれません。
私自身はそういう時間(過去)に身を置くことも、もったいなく感じたので、ひたすらどんぐり理論を学びながら、長男と一緒に自分の価値観を作り直すこと、味わうってなんだ?感じるってなんだ??ってことをやってきました。
そうしたら、過去のいろいろは、今の私を形作っている一つの点として『ある』=be=存在する、以外のなにものでもなくなりました。
ちょっと立ち止まって自分自身を静かによく観ることが、不安解消の近道だったりします。
私はぐるぐるしているときは、頭の中のことをブワーッと、ノートに書き出したりしていますよ。
できないことにイライラ・心配することは・・・
今、我が子の何かができていないことに対して、イライラ・心配するって、多くの親がフツーにやっていることだと思います。
でも実は、
目の前の子どもの存在を否定している
ってことなんですよね。
算数のお勉強についていけないことが心配
↓
算数のお勉強ができる(多くはテストで高得点を取ってくる)子を望んでいる
↓
算数のお勉強できないあなたは、ママが望んでいない子
一番大好きで信頼したいはずのママに、いつもいつもこんなメッセージを言葉や表情や態度で発信され続けていたら、そりゃ、お子さんは不安定にもなるし、やってみよう!とか、がんばるぞ!の元ととなる余裕も自信も生まれませんよ・・・
どんぐり倶楽部の良質の算数文章問題、通称どんぐり問題をやっていれば、お子さんの理解度も感情の不安定さも手に取るようにわかるようになります。
今はできないことにイライラしたり、なんとなーく、ぐるぐる不安になるのではなく、どんぐり問題の取り組みからの情報と目の前のお子さんの様子をもとに、具体的にさぁどうするか?を楽しく工夫するのがママの役目です。
そのヒントはどんぐり倶楽部のホームページの中にあります。
もちろんこのブログにもあります。
(整理整頓中だけどね。)
信頼できる人に話す
だいたいのお悩みのヒントになるものは、どんぐり倶楽部の過去ログの中にあったりします。
でもって、人間の進化の過程や反応を丹念に観察することで生まれたどんぐり理論を少ーしずつ勉強して、自分と子どもで確かめて、落とし込んでいくと、解決しちゃうことも多いです。
が、どんぐりに出会ったばかりのママだと、なかなかそうはいかないことも多いです。
それに、何でも一人で解決できるものでもありません。
自分が信頼できる人はいますか?
パパ・ご両親・兄弟・ママ友・・・
批判するでもなく、一方的なアドバイスをするでもなく、ただただ、話を聴いてくれる人はいますか?
●生きていく上で、素晴らしい智恵の一つは「他人に相談すること」です。身内ではない人に教えを請うことができると、人生は一気に楽になります。子供に伝えるべき事の一つです。「質問する」とはそういうことです。息子さんは「大きな力」を手に入れましたね。
過去ログ201~300 2003/12/08(Mon) 12:02
私はカウンセラーなどの話しを聴くプロの力を借りるのもあり、だと思います。
聴き上手な人は、共感するだけでなく、話し手の思いをまとめたり、埋もれていた感情を引き出してくれたり、話し手が自分の力で問題を解決するサポートをすることが可能です。
私は看護師時代にコミュニケーション技術を、子どもが生まれてから親業のメソッドをちょこっとだけかじったのですが、プロの方とロールプレイなんかすると、やっぱり違うんですよね。
カウンセリングって、何も病気の方だけが受けるものじゃないよね、って思います。
おわりに
ママは、子どもの心配だけをしているわけでなく、その合間(いや同時進行か?)にもお世話をしたり、家事や仕事、地域のお付き合い・・・自分の事もゆっくり振り返ることなく、押し流されるような毎日を送っている方が多いでしょう。
ママにも余裕がないと、具体的に悩めませんし、心の安定も保てません。
- 先へ先へ、と考えることを止めて、子どもとゆっくり『今』を感じることが
- 自分のためだけに、ゆっくりとミルクティーを淹れることが
- 子どもが帰ってくる前に、目を閉じて、ゆっくり息を吐き切ることが
ママ自身を取り戻す時間になるかもしれません。
ちょっと下がって自分自身と子どもが観られるように、物理的にも時間を取りましょう。
イライラしたり、悩むこと自体は悪いことじゃないんです。
子どもを通して、自分が抱えていた問題が見えたりして、【良いお母さん】【良い娘】の鎧を脱いでラクになるチャンスだったりするからです。
それに、
ハラハラ・ドキドキ・ワクワク・・・こんなにも心動かされる=感動することって、滅多にないですよ。
いつも安定しているって、実はつまらないことなんです。
自分の期待通りにいかない我が子にいちいちイライラして、ぐるぐると終わらない悩みを抱え続けることも、どんぐり理論を学んで「さぁ、どうするか?」と具体的に悩むのも、あなたが選択できます。
そこに、志を同じくする子育て仲間がいると、力強いかもね。