2022/10/27
小学生の算数文章問題、わが子の「わからない」に悩むママのためのコツ7+1
前回の記事、小学生の算数「ちゃんと考えなさい!」と叱る前に。考える方法を教えてあげたらいいんだよ、て話。の続きです。
文章問題はまず「絵にしてごらん。」と声を掛けることが基本でしたね。
今回は小学校の教科書レベルの算数文章問題を使って、実際の声かけや気を付けたいコツをお伝えします。
子どもの算数の文章問題がわからない!に悩むママのためのコツ7
- 一番難しそうなものを一題だけ
- 教科書に載っている絵は参考にしない
- 問題文は読み聞かせで
- 語句で区切る
- 知らない言葉は教える
- ヒントはダメ!
- 最初から式を立てさせない
では早速一つずつ見ていきましょう。
次の問題を参考に進めていきます。
一年生レベルの算数文章問題ですよ。
【問い】
はなこさんは、りんごを7こ もっています。たろうさんの もっている みかんのかずは、はなこさんよりも 3こすくないそうです。たろうさんは みかんをなんこ もっていますか。
コツ1.一番難しそうなものを一題だけ
宿題や問題集にある文章問題を解けるだけ解かせる、なんてのはナンセンス。算数の文章問題は問題解決力を育てることができる、いわゆる応用問題です。単純計算のように処理するものではありません。
量より質
中でも一番難しそうなものを一問だけママが選んであげて、じっくり取り組みましょう。
宿題だから全部やらなきゃいけない??
宿題の目的を担任の先生に尋ねるのが一番ですが、宿題というのは
学力の定着
家庭学習の習慣づけ
であり、本来は児童一人一人にオーダーメイドで出されるもの。ですが、一人で何十人もの子ども達を見ている先生には実際に無理なことですよね?
宿題は家庭教育の範疇なので、その内容を親であるあなたが調整しても何の問題はありません。
ただ、先生に連絡帳なり電話なり、丁寧に宿題調整についてお願いをしておく、など子どももママもトラブルを避けるための賢いオトナの工夫は必要ですよ。
2.教科書に載っている絵は参考にしない
「なんでわかんないの?」子育てストレスにさよなら。「わかる」を知って楽ちん子育て!でもお伝えしましたが、「見える」=「わかる」。
脳は視覚イメージ(絵)で考えていますが、そのデータは保存し易さを考慮して曖昧なものになっています。問題点をハッキリさせるため自分の力で具体的に絵にすることが大切なんです。
それに借り物は所詮、借り物で自分(オリジナル)のものではないでしょ?
3.問題文は読み聞かせで
「さぁ、絵にしてごらん♪」
と言っても、さっぱり鉛筆が動かない我が子。
「なんでこんな問題もわからんのじゃぁ~!!!」
となりそうなところを押さえて、押さえて。大人は行動をコントロールすることができるんですからね。
特に低学年までのお子さんは、文字の世界に入ったばかりで読むことに精一杯。
言葉→イメージ
へ変換する余裕がないことが多いです。
例えるなら、なんとか自分で日本語訳ができるような英語の長文に、カタカナで読み方をふってスラスラ読みあげても、さっぱり内容はイメージできないような感じです。
ですので、問題文はママが読みあげてあげるとイメージしやすくなります。
4.語句で区切る
文が長くなればなるほどイメージを頭の中に保っていることが難しいことも多いので、この問題ならば
「はなこさんは」
「りんごを」
と細かく区切って読んであげると子どもも絵を描きやすくなります。
あくまでも「基本は」ですからね。どれぐらいの文章の長さにしてあげればいいのか?は目の前のお子さんを見ながら調整してくださいね。
5.知らない言葉は教える
「りんご?知らない。」
と言われても、こんなことも知らないの?!と慌てて辞書を持ってこない。子どもは知っていても頭の中から引っ張り出せないことも多いので、
「赤くて、丸いもの。この前ウサギさんの形にしてお弁当にも入れたね!」
など、子どもの経験した中からそのイメージを引っ張り出せるように声掛けを工夫してください。
お子さんによっては、
「ずつ」
「それぞれ」
など、生活の中では使っているはずなのに、言葉になると???となってしまうこともあります。一つ一つ絵にしていくと、そういった曖昧な言葉が何なのか?をママが把握することができます。
その上でその言葉を日常生活でママが意識して使ってみる。
毎日そんな場面をハンターのように狙わなくていいですからね。週に一回、月に一回でもそんな機会があればラッキーぐらいの気構えで大丈夫。
6.ヒントはダメ!
なかなか絵が進まない子ども、だんだんとイライラしてくるママ・・・
こうなるとつい
「ほら!ここに線を引いてみたら?」
「ここに3個少ない、って書いてあるじゃない!」
などと言ってしまいがち。
ダメですよ~。
ママが考えてどーするの??
考える力を付けるのは子どもであることを忘れずに。
ママが悩まない、困らない、焦らない。
ニッコリ平常心で、が子どもの算数文章問題に付き合う最大のコツかもしれません(笑)
7.最初から式を立てさせない
問題文を読み、サラッと式を立てて、答えを出す。とってもスマートに見えますね。
特に低学年のうちは文章問題も単純ですから、それでもいけるかもしれません。でも、高学年でつまずく大きな原因は数字だけに注目してしまうこと。絵にして問題を「見える化」するトレーニングをしておくと、どんなに複雑そうな問題でもまずは絵にすることで、子ども達は一瞬で答えにまでたどり着けるようになります。それは、数字の裏にあるものが見えているから。
その絵の過程を式にすればだれでも無理なく立式できます。
低学年のうちはママが、
「これはねぇ、算数王国の決まりでこうやって書くんだよね~。」
とサラッと7-3=4と書いてあげて問題ありません。
実は一番大切な+1のポイント
さて、ここまで算数文章問題を解く時にママが押さえる7つのコツをお伝えしました。
え?さっぱり絵が描けない?
でたらめに数字を足したり引いたりしている??
子どもが考えられない、考えたくない頭になっている??
文章問題に取り組んでいるときのお子さんの様子はどうでしたか?
それは「考えている」状態とは程遠く、ただ時間が過ぎるのを待っているだけ、という、
思考停止の状態
ではありませんでしたか?
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